ウクライナ通信

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「戦争」19日目

14.03.2022

ウクライナの寒さは厳しい

防空壕にいると、ナポレオンの気持ちがよく分かる。

東ヨーロッパの寒さというのは、気力を殺ぐのだ。

最長の警報

一昨日は2時間、昨日は3時間、そして今日は夜中の2時19分に警報が鳴って、解除が出たのが7時41分だった。

つらい。

TikTokやFacebookでキエフの人達が防空壕での暮らし方をアップしているのを見ると活気があるように見える。

キエフから来た人に聞くと、向こうの防空壕、シェルターは有事に備えて準備されていたそうだ。

リヴィウはそうではない。

私が利用しているリヴィウの防空壕はもっとシンプルな作りで、5時間も滞在するようには作られていない。

寝るところも座るところもない。

座りたければ自分で準備しなければいけないので、椅子を持ち込んでいる家族もいれば、ダンボールを敷いて座っている人もいる。

短時間仕様なのだ。

「戦争」の敵は寒さ

防空壕での最大の敵は、寒さだ。

昨日も書いたが、3月とはいえウクライナでは朝晩はまだマイナスになる。

これまでは警報から解除まで20~30分程度だったので、スクワットとカーフレイズを3セットずつやれば体温は保てた。

だから、警報が鳴ったら猫たちとバッグだけで駆け込んでいたのだが、今は違う。

爆撃地が迫ってきたので、リュックを持ってくるようになった。

長時間になると猫たちも冷えてしまうので、キャリーの上からマフラーをかけたり、時々散歩させたりする。

当然だが、温かい寝床から寒い地下室に連れてこられた猫たちはご機嫌が悪い。

私の方も、4時間を超えるとどんなにスクワットをしても、一向に身体が温まらない。

階段を上れば温かい部屋があるだけに、警報を無視して部屋に戻りたくなってしまう。

それくらい、寒さというのは脳みそを真っ白にしてしまうのだ。

早く春が来てほしい。

Jorik

画像は、防空壕から戻ってキャリーから飛び出るなり手にしがみついてきた甘えん坊の次男猫と、疲労で毛が逆立っている長男猫。

「戦争」19日目のリヴィウ

今日は「戦争」開始から19日目だった。

第4回停戦交渉は中断、20日目の明日に持ち越すことになった。

今日の警報がなかなか解除されなかったことについては、リヴィウ州の軍事局長から説明があった。

リヴィウ地域はいま、キエフに西側からの援助を届けるハブになっている。

昨日、ヤヴォリウの施設が爆撃されたように、西側からの軍事援助を断ち切るためという口実で、援助施設や鉄道、道路の輸送が攻撃される可能性は充分ある。

メディアセンター開局

サドヴィー

サドヴィー市長のFacebook メディアセンター開局に関する配信

一方、リヴィウには今日、メディアセンターが開局した。

その名も「ウクライナ」。

外交官レベルはポーランドまで撤退したものの、ジャーナリストは残っている。

昨日は、イルピンの避難民を取材していたアメリカ人ジャーナリストのブレント・ルノーさんが銃撃で亡くなったことが報じられた。

一刻も早く平和が報じられることを祈るばかり。

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